変形性関節症へのグルコサミン、臨床的な鎮痛効果に至らず
2010年09月24日 ソース:BMJ
文献:Wandel S et al. Effects of glucosamine, chondroitin, or placebo in patients with osteoarthritis of hip or knee: network meta-analysis. BMJ 2010; 341:c4675
変形性膝関節症・股関節症患者を対象とした無作為化比較試験のネットワークメタアナリシスでグルコサミン・コンドロイチンの鎮痛効果を検証。疼痛強度を10cmのVASで評価したところ、プラセボとの差はグルコサミン-0.4cm、コンドロイチン-0.3cm、両剤の併用-0.5cmで臨床的に重要な差(-0.9cm)には至らなかった。
VASとは…
視覚的アナログスケール visual alanogue scale : VAS
長さ100mmの線を引いた細長い紙(など)を被検者に見せる。
左端は、無痛"no pain"、右端はこれまで感じた最悪の痛み"the worst pain I ever felt"と説明して、
現在感じる痛みの程度を被検者に鉛筆(など)で示してもらう。
100mmを10等分し、痛みがどの領域にあるかを判定する。---11段階評価
7,8歳以上の被検者が対象
(Pain Relief ー痛みと鎮痛の基礎知識より)
このような図を使って痛みの強さを表現してもらうツールです。
あと有名どころでは「フェイススケール」なんてのもありますが、今のところ用いたことはないですね。
↑へぇ~こんなのもあるんですね。
まぁとにかく、痛みを外在化することで一歩距離を置いて見ることができますので大事ですね。
それと患者と施術者が痛みの情報を共有できるのも利点です。
「痛いですか?」「はい、痛いです」じゃあ、取っ掛かりが無です。
そういう取っ掛かりとか引っかかりとかフックみたいのを上手に探すことができれば事がスムーズに運び易くなると思います。